オキシトシン測定
弊社独自の抗オキシトシン抗体を用いたELISA競合法により測定します。
麻布大学との共同研究を通じて抗体作製からELISA測定系の確立まで全てを行い、RIAでの測定値と相関があることを確認、報告しました。
Murata et al., J. Vet. Med. Sci. 83, 478-481 (2021)
詳細内容
測定サンプル:尿・唾液・血清(血漿)
尿測定の場合、尿中クレアチニン1mgで濃度補正します。
測定結果:実測値、濃度データ(pg-μg/ml)エクセルファイル
納期:検体受領日より約3〜4週間(通常期)
お急ぎの場合にはその旨お伝えください。ご相談に応じられる場合があります。
最低測定サンプル数:16サンプル
サンプル採取キット:唾液および採尿キットおよびチューブ、保存ケース等
50サンプル以上は無償提供いたします。
備考:測定目的や被験者数・サンプル採取日・検体採取方法をお伝えください。
サンプル保存法や輸送方法、実験スケジュール等の詳細を打合せいたします。
測定価格:研究目的の場合にはアカデミア特別割引価格を適応いたします。
この場合、論文投稿の際、弊社測定として記していただきます。
その他、秘密保持契約の締結が必要な際には別途ご相談ください。
お申込みから結果報告までの流れ
必要事項をご記入の上、 ご質問・ご要望欄に以下についての情報をご記入ください。
サンプル種別(尿・唾液・血清等)
サンプル数
サンプル採取時期
納品希望時期
測定目的が研究(論文発表)あるいは製品開発や商業利用のいずれかの提示
1.の内容を確認した上で、実験スケジュールをより測定予約を行います。
サンプル採取が終了するまで-80℃保管をお願いします。
フリーザーがない場合には、ドライアイス充填した保冷ボックス等での保存をお勧めします。
生体内オキシトシンは不安定なため、凍結融解や常温保存は避けるようお願いします。
ELISA測定は吸光度(OD)で数値化し、検量線より濃度を算出します。
測定は1サンプルにつきDuplicateで実施し、その平均値の濃度を算出します。
検量線から外れたサンプルや、ばらつき(CV%)が高値のサンプルは、サンプル希釈等で再調整し再測定を実施します。
実測値より濃度を算出後、エクセルファイルにて解析結果をお届けします。
測定受託実績(順不同)
・東京都医学総合研究所・麻布大学
・香川大学
・京都大学
・埼玉医科大学
・順天堂大学
・東京大学
・早稲田大学
・各種クリニック
・都内動物病院
・地方水族館
・NHK(日本放送協会)
・大手飲料メーカー
・大手化粧品メーカー
・大手自動車メーカー
・サプリメントメーカー
その他、抗オキシトシン抗体は大手試薬メーカーにも供給しています。
オキシトシンとは
オキシトシンは、9個のアミノ酸からなるペプチドホルモンで、視床下部の神経分泌細胞で合成された後、下垂体後葉から分泌され、脳や末梢器官で作用します。
オキシトシンは、子宮収縮作用による分娩促進や乳腺発達による母乳の産生に欠かせない機能を有することは古くより知られていますが、近年では個体間のコミュニケーションにおいて愛情や感情を豊かにする効果が報告されています。
またヒトとイヌの絆形成時に作用を発揮することから、種間を越えたコミュニケーションに欠かせない重要なホルモンとして着目されています。
オキシトシン濃度測定の意義・必要性について
従来、分娩前後や授乳時における高濃度のオキシトシン測定は可能でしたが、平常時など低濃度のオキシトシンの検出は極めて困難でありました。
エアープランツ・バイオでは従来法ではなく、オキシトシン研究の世界的パイオニア機関である麻布大学との共同研究事業により、オキシトシンを認識する高感度の抗体の作製に成功し、従来測定困難であった低濃度レベルのオキシトシンを測定することが可能となりました。
これにより、将来的には種間を越えたコミュニケーション、絆や愛情を数値化で明確にできるだけでなく、オキシトシン分泌障害や作用障害によるコミュニケーション障害の要因の一端を探ることが可能と考えています。
(2018年度臨床研究実施中)