DNA浪漫紀行 第11話
ペットの家系図を作ってみよう!
ペットのルーツを探す旅へようこそ
ペットのお父さん、お母さんあたりまでは考えたことのある人も多いかもしれませんがおじいちゃん、おばあちゃんとなるとどうでしょう。
ペットにも当然祖先はいるはずなのに、そこまで考えたことのある人は少ないかもしれません。
ではヒトではどうでしょうか。
日本史の教科書では必ず家系図での説明が入りますし、「ご先祖様」という言葉や、お盆やお彼岸の行事など私たちにとって身近な存在であるといえるかもしれません。
新約聖書でも祖先の説明は必ず出てきます。
例えばマタイによる福音書の冒頭では「アブラハムの子であるダビデの子、イエスキリストの系図」という文章のあとにアブラハムはイサクの父であり、イサクはヤコブの父……と続いていきます。
アブラハムからダビデまでの14代、ダビデからバビロンに移されるまでの14代、そしてバビロンからキリストまでの14代の計42代が示されています。
祖先を重んじる文化はアジアに多いイメージがありますが、古代のドイツでも先祖の墓に食べ物をお供えする文化が残っていたそうです。
このように祖先を重んじる文化は日本だけではないことがわかります。
祖先を遡ろうとすると、まず自分の両親が2人、両親の両親が2人ずつ……と続いていきます。
つまり1世代遡ろうとすると2の1乗となり、n世代遡ろうとすると2のn乗の人数となります。
20歳で子供を産むと仮定したとき父の代は20年前、祖父の代は40年前……となりn世代遡ろうとするとn x 20年前となります。
10世代遡ると2の10乗で1024人、年数にすると200年前となります。200年前の日本は伊能忠敬が日本地図の作成に取り掛かっていた頃です。
このように少し遡るだけで沢山の親族と年数が積み重なっていることがわかります。
ヒトでこの人数になるということは、ペットではもっともっと沢山の頭数になるということです。
最近、ヒトのDNAを使って祖先を遡る、自分のルーツを探すというサービスが話題になりました。
このサービスでは自分の祖先が「マンモスを狩っていた北の民族」であるとか、「今はもう無くなってしまった、幻の陸地で暮らしていた民族」であるといった「遠い昔の祖先の特徴」を知ることができます。
近い将来、私たちのペットもDNAによってどこからやってきたのかが判明する日がくるでしょう。
もしかしたら遠い北の国で狩りをしていたかもしれませんし、私たちが普段食べているお米を日本に伝えた人たちと一緒に来たのかもしれません。
自分のペットのルーツがわかると、自分のペットの個性もよりわかるようになり、ペットとの生活もより豊かになるのではないでしょうか。
日本聖書協会(2011)「聖書」日本聖書協会
DeNA MYCODE (2015)「DISCOVERY」